北海道コンサドーレ札幌は敵地でジュビロ磐田と対戦し、2-1で勝利した。リーグ戦での逆転勝利は今季初。立ち上がりにセットプレーから先制を許したが、前半28分にMF深井一希(27)が同点ゴール、後半10分にMF駒井善成(29)が勝ち越しゴールを挙げた。ともに今季リーグ戦初得点。主力の複数人をケガや累積警告による出場停止で欠くなか、6試合ぶりの複数得点で順位を8位に上げた。

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総力戦で臨んだ札幌が勝ち点3をたぐり寄せた。1-1の後半10分、MF青木からの左クロスに駒井が頭で合わせた。試合開始はボランチだったが、ペトロビッチ監督(64)の指示で前半途中からMF荒野と位置を交代し、前線でプレーしていた。シャドー(1・5列目)の青木とのタイミングの合った攻撃で奪った、勝ち越しとなる2点目。そのままリードを守り切って勝利の笛を聞いた。「鹿島相手にコテンパンにやられて悔しい思いをした。勝てたのはすごい良かった」と前節1-4で完敗した悔しさを晴らした。

ケガ人続出の厳しいチーム状況での勝利だった。前節先発したGK菅野は左ふくらはぎ、DF福森は左膝を痛め、MF高嶺は右太もも裏肉離れ。前日21日の練習時点で6選手が別メニューの緊急事態だった。加えて今節はMF宮沢が累積警告による出場停止。それでもリーグ戦初先発のDF中村ら“今のベストメンバー”で乗り切った。「新しい選手が出て自分の良さを出してくれれば、チームとして助かる。強いチームになる」と、駒井は底上げを実感していた。

中2日でホーム柏レイソル戦が待つ。この日の試合中にはDF田中駿が右太もも裏を痛め、GK大谷が左肩亜脱臼で負傷交代。連戦はより苦しい状況となるが「僕たちだけじゃない。ホームだし、みなさんの前で勝利を届けられるように」と駒井。前向きな言葉を掛け合い、集中して今季初連勝への準備をする。【保坂果那】

○…9試合ぶりに先発し、後半41分、左肩亜脱臼で交代したGK大谷 交代をGKで使っちゃったのはすごい申し訳なかったけど、みんなすごいハードワークしてすごくいい試合だった。明日検査を受ける。しっかりいい準備をみんなでしたい。

○…左CBとしてリーグ戦初先発したDF中村 最初の入りはミスしたが、プレーするうちにだんだん自分の良さを出せた。2得点とも自分が起点となり、チャンスに絡めた。

○…2試合ぶり勝利を挙げたペトロビッチ監督 相手のビルドアップに対しても前からプレスにいって、セカンドボールの回収もできていた。チャンスの回数では札幌が勝利に値する試合ができた。

○…前半28分、今季初得点となる同点ゴールを決めたMF深井 立ち上がりに前節(鹿島戦)同様セットプレーでやられてしまい、何とか前節と同じようにならないように1点返せればと思った。

▽右足首痛から3試合ぶりに復帰し、キャプテンマークを巻いてフル出場したMF荒野 めっちゃきつかったけど、チームみんなで戦えたので良かった。しっかりチームが1つになって勝ち取れた。

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