J2ベガルタ仙台はジェフユナイテッド千葉に0-2の完封負けで、リーグ戦6試合ぶりの黒星を喫した。0-0で折り返した後半3分に先制点を許すと、その2分後に追加点を奪われた。

リーグ最多得点(36得点)を誇る攻撃陣は相手DF陣の厚い守備の前に沈黙。最後まで反撃の糸口をつかめず、勝ち点差なしで新潟に首位の座を明け渡した。

仙台の選手を後押しするサポーターの手拍子が、アウェーの地でも高らかに鳴り響いたが、勝ち点「3」を手にすることはできなかった。7位千葉に0封を喫し、5月4日(東京V戦)以来のリーグ戦6試合ぶりとなる黒星。首位の座を勝ち点差なしで新潟に明け渡した。試合後、原崎政人監督(47)は「良い雰囲気の中でプレーさせてもらって、(サポーターに)勝ち点3を届けられず、悔しさしかない」と肩を落とした。

千葉が敷いた強固なブロックを最後まで崩せなかった。前半から仙台がボールを支配するも、決定機が訪れない。FW遠藤康(34)が厳しいマークにあいながらも、顔色ひとつ変えずにゲームメーク。同16分には、ワンタッチでFW皆川佑介(30)に鋭い縦パスを通すなど、何度もゴール前へ精度の高いパスを供給。ピッチ上で存在感を際立たせていたが「うまくチームを回せなかったかな」と責任を背負った。同24分には負傷交代の影響で相手は3バックから4バックへと変更。相手GKの好セーブもあり、最後まで1点が遠かった。

先制点の重みが、明暗をくっきりと分けた。0-0で折り返した後半3分。サイド攻撃の展開から、最後はクロスを頭で押し込まれた。2分後にはGK小畑裕馬(20)が相手選手との1対1に敗れ、追加点を献上した。遠藤は「勝ったチームが良かったと思いますし、勝てなかったチームのクオリティーが低かった。我慢し切れなかった結果だと思います」と受け止めた。

気持ちを切り替え、次節11日のアウェー徳島戦に臨む。連敗を阻止して、首位争いを制してみせる。【佐藤究】