アルビレックス新潟は大分トリニータを2-1で破り、2試合ぶりに勝ち点3を手にした。2試合ぶり先発のMF高木善朗(29)が2ゴール。前半22分に自身6試合ぶり、今季5得点目で先制すると、1-0の後半2分に2得点目で勝利を引き寄せた。新潟はリーグ戦前半21試合を終えて首位で折り返した。

“技あり”の高木の2発だった。前半22分、中盤まで降りたFW鈴木孝司(32)が前線にスルーパス。そこに合わせ飛び出す。フリーで中央を突破し、GKとの1対1に持ち込むとペナルティーエリア前から冷静に右足を振り抜いた。今季6点目になった2得点目は後半2分。中央に走り、MF松田詠太郎(21)の右からのクロスを押し込んだ。

「2本ともいいボールを出してくれた。僕は流し込むだけだった」。1試合複数得点は、2点を挙げた昨年7月11日のホーム栃木SC戦(3-0)以来だ。今季のアウェー戦のゴールは3試合目で2月の大宮アルディージャ(2-2)、4月のFC琉球戦(1-1)はいずれも引き分けで、ようやくアウェーの勝ち点3につながった。

新潟はこの試合まで先制した10試合は9勝1分けと負けなし。試合前、松橋力蔵監督(53)は「優位に試合を進めるためには変幻自在とまではいわないが、状況を見極めながらゲームを進めていきたい」と場面に合った対応を求めていた。プレスをかける大分に対し、相手が引いた瞬間にラインを上げる。球際でも激しく争った。後半に1点は奪われたが我慢比べをものにした。後半戦に勢いを持ち込むような質の高い試合で首位ターンを決めた。