最下位に沈むヴィッセル神戸が、試合開始直後から不安を露呈した。

神戸ボールのキックオフ。最終ラインまでボールを下げると、パスの出しどころを探していたDF大崎玲央が、浦和FWユンカーのプレスを受ける。ペナルティーエリア内でボールを奪われ、放たれたシュートはポストをたたいた。開始わずか10秒ほど。場内にため息が漏れた。

そのユンカーは前半5分にピッチに倒れ込むと、2分後に交代でピッチを去った。

神戸は同28分にもMF橋本拳人が自陣でボールを失い、ピンチを招く。この流れから浦和MF大久保智明がシュートを放つも、得点は生まれなかった。前半は0-0のまま折り返した。

神戸はFW大迫勇也が5月8日G大阪戦以来の先発復帰も、不発のまま途中交代。イニエスタも後半25分にピッチから離れた。

浦和は終盤にMF関根貴大を投入。関根はこの試合でJ1通算200試合出場を達成した。

試合は0-0のまま迎えた後半45分に動いた。

浦和はFKを得ると、途中出場で10番を背負うMFモーベルグが左足で決めた。タテ回転で落ちるボール。見事な一発だった。あまりにも素晴らしいゴールに、場内アナウンスが、神戸の得点の際にだけ叫ぶ「ゴール!」を響かせてしまったほど。

勝利が欲しかった神戸はリーグ2連敗。浦和はアウェーで貴重な勝利で2連勝となった。