ベルギー1部セルクル・ブルージュへの移籍が内定した鹿島アントラーズFW上田綺世(23)が1日、オンライン取材に応じ決断に至った思いを明かした。

チームのタイトル争いの最中での移籍に「自分の結果次第で、タイトルをたぐり寄せられるものだと思っていた。今年はチャンスだなと理解していた。それと同時に、そういう道(海外移籍)も出てくるのも理解していた。自分の年齢的にも、もう、世界的にも若くない。挑戦するタイミングを逃してはいけないと思ったのが一番、大きい」と話した。

今年24歳になる。焦りも出てくる中で「今しかない」と決断に至った。

11月にはワールドカップ(W杯)が開幕する。半年を切った中での移籍はリスクもあるが、上田に迷いはなかった。「国内でプレーしていても、W杯に出られるわけではない。キャリアとして海外に行きたい思いがある。現状の代表を見ても、国内で活躍していても海外で高い強度の方が出場機会が与えられるのは自然。仮に、国内で得点王になっても、W杯に出られるわけではない。そもそも、W杯に出る選手は、海外でも活躍できるクオリティーを持っている。W杯に対してもマイナスの部分はないと思います」と言い切った。

法大3年の夏にプロに転向したときから、海外への思いは抱いていた。南米選手権で初めてA代表を経験し、以降も代表活動をして海外組と練習をする中で、さらに増していった。「強度の違い、海外でやっている選手のレベル。外国人と試合をして、向こうの文化も知りたい。向こうへの思いが強くなった」と振り返る。

国内では上田のプレースタイルは熟知されているが、新天地ではゼロベースからの出発になる。言葉の壁もある中で「何ができるかできないかを見極めないといけない。武器であることを最大限で発揮して、プレースタイルの変化も必要になる。臨機応変に柔軟にできたら」と決意を語った。