「アルビレックス! アルビレックス!」。サポーターの声が帰ってきた。思い返せば最後にビッグスワンに声援が鳴り響いたのは19年の最終戦。僕が引退セレモニーを行った試合だった。「野沢コール」の中で引退できたのは幸せだった。20年からは新型コロナウイルスの影響で、当初は声出しどころか試合すらなくなり、サッカーが日常にないことがどれだけ寂しいかを思い知らされた。リーグが再開されても無観客だったりで、手拍子での応援もなかった。

9月10日の琉球戦での「アルビレックスコール」は2年10カ月ぶりのこと。この声出し応援解禁試合当日は、正直、声援があるスタジアムの雰囲気を忘れかけていた。しかし、声出しが始まると雰囲気が一気に変わった。いや、戻ったというのが正しいかもしれない。声出し応援を待っていたのは選手も同じ。よくサポーターの声援は力になりますか? という質問をされるが、選手も今こそ声援を力に感じているはずだ。

試合終盤はボルテージが上がり、スタジアムは最高の雰囲気になった。当たり前ではなかった当たり前の光景を目に焼き付け、残り5試合を戦おう!!

(アルビレックス新潟営業部員 野沢洋輔)