北海道コンサドーレ札幌は9日、GKク・ソンユン(28)の来季復帰を正式に発表した。クは前日8日に来日し、この日から札幌・宮の沢でのチームの練習に合流した。15年からKリーグ大邱に完全移籍する20年までの6シーズンを過ごした古巣に久しぶりに帰還し「本当にハッピー。チームに無事に復帰できてうれしい」と喜んだ。

兵役義務に向けて、20年5月に韓国に帰国した。当時は新型コロナウイルスの感染拡大によってリーグ戦の中断期間だった。「(サポーターへ直接)あいさつもできず帰ることになり、本当に申し訳ない気持ちだった」。合流初日のこの日。練習見学に訪れた多くのサポーターから復帰を歓迎する拍手を浴びた。「自分の存在を忘れずに練習をわざわざ見に来てくれて感謝です。感動でした」と語った。

兵役期間中を「心の中はずっとコンサだった。コンサのことを考え、もっと成長していい選手になってチームに復帰してプラスになる存在になろうって気持ちでやっていた」と振り返る。13~14年に所属したセレッソ大阪では出場機会がなかった。そんな自身を札幌は15年開幕戦(当時J2)から起用。同年には韓国代表に初選出された。「何もなかった自分を信じて出してくれた。恩を感じている。自分を成長させてくれたクラブに恩返ししたい」。クラブのへの愛と感謝の気持ちが、復帰の理由だ。

今季はJリーグ登録期間が終了しているため、公式戦出場はできない。それでも「1日でも早くハッピーな気持ちを感じたかった」と、合流した。来季に向けて「2年前の開幕戦は甲状腺の病気のため100%の状態で試合ができなかった。来季はケガなく全試合出ることが1番の目標。J1でタイトルを取る瞬間まで頑張ります」と誓っていた。