来季のJFL昇格をかけた全国地域サッカーチャンピオンズリーグ(CL)の1次ラウンドが11日、群馬・アースケア敷島サッカー・ラグビー場ほかで開幕する。

北海道リーグ1部優勝のBTOPサンクくりやまは、11日のA組初戦でFC延岡AGATA(宮崎)と対戦。5日から群馬で調整を行っており、MF本塚聖也主将(25)は「1年で(JFL)昇格は絶対です」と表情を引き締めた。

今年2月に発足し「最短で26年にJ1」(矢野哲也代表=38)を掲げるチームで、絵空事ではない。今季途中にJリーグ経験者を含む7人を補強し、道リーグを制覇。10月の全国社会人選手権では、初出場準優勝の快挙を達成した。5日間で5試合を戦い、自分たちの力が全国で通用することを肌で感じた。

現在、チームただ1人のGK佐藤隼(25)は10月、宮崎在住の妻杏奈さんとの間に、長女咲茉(えま)さんが生まれた。現在はオンラインで成長を確認する日々が続く。夏場の練習で左手親指を骨折し、患部の痛みは残るが「JFL昇格を決めて、笑顔で娘に会いたい」。最短J1の夢をつなげるため、BTOPサンクくりやまが勝利を追う。【中島洋尚】

◆全国地域CL 全国9地域のリーグ王者、全国社会人選手権上位チームなど12チームが出場。11~13日の1次ラウンド(群馬など)は、3グループのリーグ戦。各組1位と、2位の中で成績最上位の計4チームが23日からの決勝ラウンド(埼玉)に進出し、リーグ戦で順位を決める。JFL昇格を希望し、財務状況、有料の公式戦が実施できる試合会場の確保などの条件を満たした上位2チームが昇格できる。

◆BTOPサンクくりやま 98年に札幌サンクFCとして創設され、02年に北海道リーグ1部昇格。04年に栗山町へ本拠地を移転し、サンクFCくりやまに改称。07年に道北ブロックリーグに降格し、リーグ再編を経て、21年に北海道リーグ復帰を決める。22年2月にトップチームを株式会社BTOPに移管し、現チーム名に変更。元柏の矢野哲也社長。西野虎太郎総監督。杉山雄太監督。選手28人。