京都サンガが、引き分けながら決定戦を制してJ1残留を決めた。

J1で16位の京都は、J2で4位のロアッソ熊本と対戦。前半39分にFW豊川雄太(28)が左足で先制点を挙げ、後半23分に熊本DFイヨハ理(おさむ)ヘンリー(22)に1点を返され、そのまま1-1で引き分けた。

プレーオフの規定により、上位(J1)の京都が勝利扱いとなり、ホームで残留が決定した。

熊本市生まれの豊川は、鹿島アントラーズから18年1月にベルギー1部オイペンに移籍。同3月、2部降格の絶体絶命の危機にあった最終節で、豊川がハットトリックと1アシストを決めて逆転残留の立役者になった。

セレッソ大阪を経て今季、京都に移籍。22試合2得点と低調だったが、残留が懸かった大舞台で再び仕事をした。

今季12年ぶりにJ1復帰を果たした京都は、就任2年目の曹貴裁監督(53)が攻守にアグレッシブなサッカーを浸透させるも、シーズン後半は失速。それでも、この試合は前半から主導権を握り、同点を許したものの、5度目のJ2降格を阻止した。

敗退した熊本は、同点に追いつくなど大健闘。初のJ1昇格を実現していれば、J3を経験したチームとしては大分トリニータに次ぐ、2チーム目だった。1年でJ2を駆け抜けて昇格していれば、史上初の快挙だったが、プレーオフのルールに泣いた形だ。