J2参戦3年目のブラウブリッツ秋田はホーム開幕戦でジェフユナイテッド千葉に1-0で勝利。DF河野貴志(26)が自身J2初ゴールを決め、3連勝を呼び込んだ。

J3北九州から今季加入した河野が、秋田サポーターに名刺代わりの活躍を見せた。後半8分、右サイドから飛び込んできたDF高田椋汰(22)のロングスローに対し、186センチの背番号「5」が高くジャンプ。頭で後方にすらしたボールは放物線を描き「まさかゴールに入るとは思わなかった」と本人も驚く、待望の先制点。笑顔を見せるチームメートと抱き合って喜びをかみしめた。終盤にかけては自陣に押し込まれる時間帯が長く続いたものの、一丸で守り抜いた。

1月から高知キャンプを実施したチームは開幕後も高知に拠点を置き、アウェー3連戦は2勝1分け。“勝ち点のお土産”を持って秋田に帰ってきた。サポーターの声だし応援に鼓舞され、4試合連続無失点での3年連続ホーム開幕戦勝利を飾った吉田謙監督(53)は「秋田の皆さまの応援のおかげで、チームが団結して走り抜くことができた」と感謝し、試合中に湧き起こった歓声に「生声は心に刺さる」と力を込めた。

J2初参戦の21年は13位で昨年が12位。現在は町田、大分と勝ち点「10」で並び、得失点差で3位につける。4戦負けなしの幸先のいいスタートを切ったが、河野は「気を抜いたらすぐやられる。勝ち点3を取れるようにみんなでいい準備をしたい」と勝ってかぶとの緒を締めた。次節は19日、ホーム水戸戦。「シン・秋田一体」をスローガンに掲げたチームは、まだまだ上昇し続ける。【相沢孔志】