セレッソ大阪が1-0でホーム柏戦を制し、今季初の2連勝を飾った。MF香川真司(34)が前半23分、相手ミスを見逃さずにボールを奪う頭脳的プレーで、MF毎熊晟矢(25)の今季初得点を演出。その先制点を守り切り、通算4勝2分け3敗で9位から7位へと浮上した。G大阪は横浜FCと1-1で引き分けた。

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香川の頭脳的プレーが、C大阪を今季初の2連勝に導いた。前半23分、敵陣で柏Mサヴィオがバックパス。その瞬間に香川は直感したという。

「ピッチがすごく、ドライでやりにくかった。(相手の)ビルドアップをうまくつけ、結果につながってよかった」

乾いた芝生でボールが転がらないと予見。その通りに相手のパスが短くなったところを、背後から飛びだした香川が奪い、左足で出したパスは、FWレオ・セアラを経由し、毎熊がゴールを奪った。

得点場面について、毎熊は「レオと真司さんが相手をサイドに誘導し、僕はフリーになれた」。香川が相手ミスを見逃さずに起点となり、理詰めの攻撃で得点につなげ、今季2度目の完封で締めくくった。

「0で終わることはチームにとって重要なこと。勝ちきるのは大きな自信になる。苦しい試合だったが、危なげなく勝てたのでは」

開幕から全9試合に出場し、この日で先発は6試合連続、フル出場は4戦連続。19日のルヴァン杯京都戦を含め、今季初めて中3日の試合を2戦続けた。それでも総走行距離11・73キロは、MF奥埜に次ぐ両軍で2番目の多さ。後半も多くの決定機を作り、体調の不安はまったくない。

前節東京、この日の柏、次節広島は、C大阪にとって“苦手3連戦”だが、ここまで2連勝で来た。最後は昨年の公式戦4戦全敗の天敵広島が待つが、香川は「今年は今年。いい準備をして臨みたい」と決意を示した。【横田和幸】