J2清水の秋葉忠宏監督(47)が上位浮上へ、ねじを巻き直した。29日のホーム栃木戦に向け、28日は静岡市内で最終調整した。監督交代後のリーグ戦は4戦負けなし(3勝1分け)。直近は2試合連続完封勝利と巻き返しの兆しを見せている。それでも、指揮官に浮かれた表情はない。練習中も時より厳しい口調で選手を鼓舞し、「ホームでは引き分けも許されない。逆に身が引き締まる思い」と語気を強めた。

選手らは3月下旬から続いた公式戦9連戦後に2日間のオフでリフレッシュした。ただ、秋葉監督だけは違った。休日返上で相手を分析。栃木戦後に控えている徳島といわきの試合映像にも目を通した。さらに、「トレンドにもついていかなければいけない」と、チャンピオンズリーグの試合も確認。4強が出そろった世界トップクラスのプレーからチーム作りのヒントを模索した。

栃木戦に向けた調整で意識づけたのはクロスへの対応。「そこをきっちりとできれば崩されることはない」と自信を見せる。大型連休初戦となる次戦は約2週間ぶりのホーム戦。秋葉監督は「どこが相手でもホームでは必ず勝つというスタジアムにしたい。エネルギーを与えてもらっているサポーターに結果で示すだけ」と力を込めた。今季初の3連勝を試金石にして、連勝街道を突き進む。【神谷亮磨】