等々力にようやく笑顔が咲いた。朝から雨が降り注いだ大型連休の最終日。川崎Fが待ちに待ったリーグ戦ホーム初勝利を手にした。横浜に敗れた2月17日の開幕戦から79日。カップ戦では4月に清水に勝利したが、リーグ戦ではなかなか勝ち切れなかった。

後半7分、FW家長昭博の柔らかいクロスに反応したMF脇坂泰斗が胸トラップでコントロールし、落ち着いてゴールネットを揺らした。脇坂は「ホームでリーグ戦勝てていなかったので、絶対勝ち点3が必要と全員分かっていたし、そういう声をかけ合っていたし、気持ちの入ったゲームができたんじゃないか」と手応えを示した。

得点シーンについては、「意外と冷静にキーパーの動きを見られて、取りづらいところに流し込めば入るかなと思ったら入ったのでよかったです」と素直に喜んだ。

これで3連勝。一時は15位まで沈んだが、この日の結果で6位に浮上。波に乗ってきた。「まだまだ足りない」といいつつ「チームの雰囲気がいい。(練習場の)麻生でのトレーニングがいいからこうやってゲームに表れるし、麻生で厳しい競争の中で選ばれたメンバーは責任感と自信をもってやらなければならない。それは勝ち点に直結している1番の要因」と分析し、充実感を漂わせた。

おなじみのゴールパフォーマンス「1、2、3、ダー」でサポーターと喜びを分かち合ったが、試合後にチームOBで背番号14を引き継いだ前「パフォーマンス番長」の中村憲剛氏から注文が入ったという。「ダーのところをもっとガットやれと言われたので、次見ていてほしいです」と笑顔も戻ってきた。

鬼木達監督は、「まずJリーグのホームゲームずっと等々力で勝てていなかったので、勝ちにこだわった中で選手がいい結果残してくれた」と満足。脇坂については、得点だけでなく守備の部分での成長にも言及し「うまい選手がそういうことやるのがチームにエネルギーを与える。続けていってほしい。よくなっていると思います」と評価した。

常々「チームを勝たせる選手になる」と語る脇坂。シーズン開幕当初は、チーム全体のことを気にかけすぎていたというが、今は割り切って自分のプレーに集中できている。「体のキレ、コントロールが研ぎ澄まされているので、自信をもってやっていきたい。4連勝、5連勝と」。背番号14がチームをさらに押し上げる。