北海道コンサドーレ札幌はクラブJ1最長タイの4連勝を狙ったが、4試合ぶり黒星を喫した。開始27秒で先制を許して不利な展開に。後半40分にMF金子拓郎(25)のプロ初の2戦連発で1点差に迫ったが、追いつけなかった。金子は「チャンスは作れていたので最低同点にはしたかった」と悔しがった。

意地の1発も、4連勝には届かなかった。FW小柏剛(24)からのパスをトラップし、右足を振り抜いた。左ポストにはね返りながら、ゴールに吸い込まれた。スタンドに向かって両手であおるジェスチャーで応援の後押しを求めた。「1点取れば、まだ少し時間があったので、追いつけるチャンスがあると思っていた」と逆転を信じて諦めなかった。だが、守りを固めた名古屋を崩しきれず、敗れた。

対峙(たいじ)した名古屋DF森下龍矢(26)は大学時代、ともに19年ユニバーシアード夏季大会金メダルメンバー。6月の国際親善試合に向けた日本代表に初選出された。金子のドリブルを警戒し「やっぱり嫌。やっぱり普通に速い。最初からドリブルさせないくらい寄せようってところを意識していた」と明かす森下の対策に、金子は手を焼いた。「常に2枚で見る形をされてしまった。そこでどう崩していくかっていうのは、今日もう少し工夫できれば良かった」と反省した。

今季初の右足での得点で通算7点目。21年のシーズン自己最多に並んだ。「得点を取れているのはチームメートのおかげなので、個人の結果だけにこだわり過ぎず、チームの勝利がまず優先」と満足しない。「今日の敗戦は痛いが、切り替えるしかない。連敗していたら上位に行けない」と、次節6月3日柏レイソル戦での勝ち点3だけを見据えていた。【保坂果那】