アルビレックス新潟は最下位のG大阪に1-3で敗れ、ルヴァン杯福岡戦を挟み公式戦3連敗を喫した。

前半2分、自陣深くでDF千葉和彦(37)がボールを失うと、そこから先制点を献上。続く同44分にはショートカウンターから追加点を奪われる。後半3分、DF舞行龍ジェームズ(34)がMF高木善朗(30)の左CKを頭で合わせて1-2としたが、同11分、ゴール前で舞行龍とMF三戸舜介(20)がともにボールを譲る“お見合い”となり、その隙を突かれて引き離された。

公式戦の連敗を6で止め、お祭り騒ぎとなったアウェーサポーターに対し、公式戦3連敗となったホームサポーターは試合後、新潟の選手たちにブーイングを浴びせた。松橋監督は「本当に難しいというか、情けないというか…。非常に残念なゲームだった」と声を振り絞った。

随所で「らしくない」プレーが連発し、敗れた。前半2分。キープ力のある千葉があっけなくボールを奪われ、失点。意外な形で試合をスタートさせる。焦りからか攻守で流動性を欠き、同44分には中盤とDFラインが間延びしたところを突かれ、追加点を献上した。

状況打破のため、松橋監督は後半開始からFWネスカウ、MF小見、DF渡辺を投入して攻撃のギアを上げる。すると同3分。舞行龍の今季初ゴールで1-2とし、反撃態勢に入る。だが、同11分にゴール前の守備で痛恨の“お見合い”から3失点目を喫し、自滅した。MF高は「ここから、という時にあんなこと(3失点目)をしていたら勝てない」と悔しがった。

「敗因は3点を取られ、1点しか取れなかったこと」と松橋監督。足元へのパスが集中し窮屈そうに攻めていた前半に比べ、後半はセンターバックに入った渡辺の縦パス、縦への推進力のある小見、高さとキープ力のあるネスカウを中心に攻め立て、後半だけで11本のシュートを放った。この日、チームで唯一、ゴールネットを揺らした舞行龍は「複数得点できる力はある。だからこそ焦らず、自分たちのサッカーをして行かないと」と話した。

これで公式戦3連敗。高は「最近、イージーなミスが多い。もっと厳しく普段から言い合わないと。勝ちにこだわり、やるしかない」とアウェーでの次節湘南戦(6月3日)を見据えた。【小林忠】