暫定2位の尚志(福島)が土壇場で追いついた。4位市船橋(千葉)との上位対決は1-1のドロー。

連勝は5でストップも、勝ち点1を拾った。後半43分、途中出場のMF浜田昂希(3年)が3戦連発となる同点弾。ドリブル突破から自ら獲得したPKを冷静にゴール左へ。「正直、自分が蹴りたいという思いがあり、みんなも『お前が決めてこい』と言ってくれたので、思い切って蹴りました」。出場からわずか7分でチームを救った。

前半から主導権を握り、攻め続けた。だが、ゴールネットを揺らせず、同36分にカウンターから先制点を献上。シュート数は相手の4本に対し20本を放つも、クロスバー、ポストを計4度たたくなど決定力を欠いた。仲村浩二監督(51)は「正直、悔しいけど、見ていていいゲームだった」と攻めの姿勢を90分貫いたことを評価。その上で「もっと取れるチャンスがあったので、そこを鍛えていきます」と力を込めた。

この日の引き分けで尚志は3位に後退した。優勝争いを繰り広げる首位青森山田、2位川崎F・U-18よりも消化数は1試合多い。それでも、両チームとの直接対決を含む6試合を残し、逆転優勝は射程圏内だ。

過去にプリンスリーグ降格を2度経験しただけに当初は残留に照準を合わせていた。しかし、ここに来て目標を上方修正。浜田は「やっぱり、そこ2つ(青森山田、川崎F)に勝って優勝したいと思います」。一戦必勝でラストスパートをかける。【山田愛斗】