藤枝市サッカー協会が、技術向上などを目的に主催する親善試合が開幕した。

同市内の6チームに、県内外から招待された5チームを加えた計11チームが参加。熱戦を繰り広げた。藤枝東は帝京長岡(新潟)に5-4で逆転勝ちし、藤枝明誠は興国(大阪)に0-2で敗れた。11日にも11試合が予定されている。

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藤枝東が最終盤で振りきった。4-4の後半ロスタイム。DFラインの背後を突いた右サイドハーフのDF小池海人(2年)が、冷静にGKをかわしてネットを揺らした。「CBが前に釣り出されていたので(背後が)チャンスだった」。直後に試合終了の笛が鳴る。10分前に足をつりながらも“最後の力”を振り絞って決勝点を奪った。

先月の新人戦では、県準決勝で浜名に1-2で敗戦。80分間でシュート6本と攻撃の迫力を欠いた。「ゴール前にかける人数の増加」など、修正に取り組む中で迎えた一戦。今季から高円宮杯プレミアリーグ(L)参入の強豪・帝京長岡に一時は0-3とリードされたが、5発逆転で打ち合いを制した。2得点のFW湯山大輔(2年)は「攻守で反省はあるけど、5点を取れたことは良かった」と一定の手応えを口にした。

11日は、プリンスL関西1部所属の興国と対戦する。指揮を執る小林公平コーチ(39)が「タフな試合ができる。貴重な経験」と話せば、小池も「相手はプレーの強度も個人のレベルも高い。失敗を恐れず、チャレンジしていきたい」と力を込めた。プリンスL東海の開幕まで残り約2カ月。チームのさらなる成長を目指し、全国の強豪に挑む。【前田和哉】

 

○…藤枝明誠 最後まで1点が遠かった。先制を許して迎えた前半40分。FWキング栄志主将(2年)が右クロスを頭で合わせた。しかしシュートがわずかに枠を外れると、その後も仕留めきれない場面が目立った。互角の戦いを演じながらも、ゴール前の差で敗戦。キングは「点を決めなければ意味がない。終盤は守備の強度も下がった。攻守でレベルアップが必要」と反省を口にした。