浦和レッズは5日、さいたま市内で北海道コンサドーレ札幌戦(10日、札幌ドーム)に向け調整した。

3日の埼玉スタジアムでの東京ヴェルディ戦は後半44分にPKで追いつき勝ち点1を手にしたが、後方からの攻撃の組み立てと、攻撃エリアでの最後の質で課題が残った。

今季、FC東京から加入し、複数のポジションをこなす渡辺凌磨(27)は2試合連続で左サイドバックで先発した。東京V戦は途中から2列目でプレー。チームとして、開幕戦から2試合で得点は1にとどまっているが、渡辺は悲観的になっていない。むしろ、前節の戦いに光明を見いだしていた。

「ビルドアップ(攻撃の組み立て)の仕方、みんなが目指している方向、入れる場所は(開幕の)広島戦に比べていいものは出せたと個人的には思っている。前に行くところは行けていた」。続けて「最後のゴールを取ると言うことはものすごく課題が残ったが、それ以外のことは、これから先が見えるところにつながったと思っている。あとは回数を増やすこと。そうすれば、自ずと得点が取れるのかなと思っている」。うまくいった攻撃の道筋に手応えを口にした。

サイドバックは守備の選手だが、攻撃エリアに入れば攻撃面を発揮する役割を担う。「高い位置で僕がボールを持った時に、もっと決定的な仕事が出来るように考えていきたい」。GKとセンターバック以外のポジションでプレー経験があり、相手ゴール前に近づいたときは、瞬時に“攻撃選手”へスイッチが切り替わるのも渡辺の特長だ。「守備の選手というのが頭にあると、リスクを考えたりするので。相手のアタッキングサード(攻撃エリア)に入ったときは、攻撃の選手みたいにどんどん行きたいと思ったし。得点取らないと勝てないので。そこはもっと積極的にやりたい」と掲げる。

次節の相手は、開幕で苦しめられたサンフレッチェ広島と同じマンツーマンの激しいプレスが予想される札幌だ。「広島戦で学んだことを生かしていければ」。2試合を終わって未勝利。だが、昨季も2連敗から第3節で白星を手にし、チームは上昇気流に乗った。昨季同様、2試合の反省を生かし、第3節で白星をつかみに行く。【岩田千代巳】