風間八宏監督(62)が率いる南葛SCは、ジョイフル本田つくばFCに0-1で競り負け、黒星発進となった。相手は昨季、JFL昇格にあと1歩まで迫った強豪。南葛SCは、試合直後から相手ゴールに迫ったが、前半20分過ぎから相手のカウンターを受け攻撃が停滞。前半37分に失点した。後半頭から中盤にMF今野泰幸、MF玉城峻吾を投入し、「最速・最短」でゴールに迫るテンポの速いサッカーを繰り広げたが、最後の精度を欠き、1点が遠かった。

会場には両チームの期待値から、同会場最多の1183人の観客が駆けつけた。南葛SCは、人気漫画「キャプテン翼」の作者の高橋陽一氏が代表。チームスピリットは、漫画内で主人公の大空翼が、サッカーの師であるロベルト本郷から受け取った指南書「ロベルトノート」の52ページの記述だ。

「グラウンドに立てば監督からのサインなどなにもない。自分で考え、自分でプレーする。(中略)。サッカーは自由だ。サッカーをやり続けるならば、だれよりもサッカーのその楽しさを愛してほしい」。

南葛サポーターも、チームスピリットでもある「ロベルトノート52ページを忘れるな」との横断幕を掲げて応援している。

日本代表経験も豊富な今野は、後半頭から出場し、カウンターのリスク管理、ボールを回収して前に付け、中盤の底で攻撃のリズムをつくった。試合後、今野は「相手の思うつぼにはまったなと。相手は90分、しっかり守ってカウンターを狙っている感じがした。1点が遠かった」。ただ、ゴール前に迫る場面も多く「あと1歩の所まで来ていた」とし「去年とは明らかにサッカーの質は違いますし、個人個人のやろうとしていることは少しずつ出せていると思う。もっと成長してレベルアップすれば、もっとおもしろいサッカーができると思う」と手応えも口にした。

今野自身、風間監督の下、ターンや「止める」「蹴る」の技術を一から見直し、サッカーの新たな楽しさに向き合っている。今野は「勝たないと自分は楽しくないので」と悔しさをにじませ「このサッカーをして、このサッカーを信じ続けて、もっと個人個人がうまくなって勝ちたいですね」。観客を魅了するサッカーで勝利し、サッカーの楽しさを味わうべく、技術に向き合う。【岩田千代巳】