2度目のルヴァン杯制覇を狙う広島はチーム一丸で栄冠をつかみ取る。ハイプレスと強固な守備、前への推進力を生かした攻撃を展開して今季強さを発揮。今大会以外にもリーグ戦で優勝争いを繰り広げ、天皇杯でも4強入りを果たした安定感はリーグ屈指だ。

その高強度なスタイルを支えるのが選手層の厚さだ。最大5枠の交代枠を有効に使い、先発に限らない全メンバーが一体感を持って白星を積み重ねてきた。圧倒的なスピードが武器のFW中村草太(23)は先発だけでなく途中出場でも相手の脅威となる。「途中交代の選手が試合を決める。その選手で試合の勝敗が変わると言っても過言ではない。より一層研ぎ澄ませていきたい」とヒーローになる準備を整える。

このタイトルがクラブにとって、大きな意味を持つ。前回の歓喜を知るベテランDF塩谷は「クラブとしてもう1つ上のレベルに行かなきゃいけない時期。もっといいクラブになっていくためにも必要なタイトル」と言い切る。広島市の街中に新スタジアムができ、盛り上がりを見せる中で、真のビッグクラブへ駆け上がるための足掛かりとする。

その思いは若手にも浸透している。日本代表森保一監督がかつて指揮を執り、タイトルをとりまくった歴史を知らないルーキーの中村も「このタイトルを取る、取らないで個人としてもチームとしても大きく変わってくる」とうなずく。「人生で一度あるかないかくらいの舞台。人生が変わると言っても過言ではない試合なので爆発したい」と静かに誓った。【佐藤成】