沼津は1-2で群馬に敗れ、今季初の連勝とはならなかった。勝てば、最下位脱出の可能性があった一戦は前半に2失点。2点を追う後半に元日本代表FW斎藤学(35)が今季初ゴールを挙げて1点差に迫ったが、反撃が遅かった。ホームで痛恨の黒星を喫し、19位讃岐との勝ち点差は「4」で、残り2試合。逆転でのJ3残留へは2連勝するしかない。

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敗戦が許されない状況で痛すぎる黒星となった。沼津は前半開始早々の3分に自陣右サイドを崩され、先制を許した。前節琉球戦も前半6分に失点。2試合連続で序盤にリードを許す苦しい展開を強いられた。さらに、この日は同17分にも自陣でボールを奪われ、追加点を献上。前半の2失点が重くのしかかり、反撃も1点止まりで力尽きた。

試合後の会見で鈴木秀人監督(51)は「成長していないゲームを見せてしまって申し訳ない。簡単に2失点したことが痛かった」と悔しさをにじませた。今季は前後半の15分間で計30失点。立ち上がりの不安定さが勝敗に直結している。明確な課題が改善できず、勝ち点を落としてきた。9月から指揮を執る同監督もチームが好転しない現状に頭を悩ませる。

ただ、光明はあった。2点を追う後半36分、右CKから斎藤が右足ダイレクトで押し込み、1点差に迫った。元日本代表のベテランは「スカウティングでもファーサイドが空くことは分かっていた」。今季25試合目で待望の初ゴールをマーク。チームとしてもセットプレーからの得点は2試合連続で、「狙い通りだった。ようやく1点が取れたことはポジティブに捉えたい」と前を向いた。

残り2試合で19位讃岐との勝ち点は4差。厳しい状況は変わらないが、残留への可能性は広がった。この日、JFLではJクラブライセンスを持たないホンダFCがリーグ優勝を決めた。J3の大会規定では自動降格がなくなり、最下位でもJFLの2位レイラック滋賀との入れ替え戦が残されている。

次戦はホームで福島と対戦し、最終節は讃岐との直接対決も控えている。ホーム&アウェーで行う入れ替え戦も含めれば、最大で4試合戦える。鈴木監督は「死に物狂いで、全てをささげるつもりでやらせます」と語気を強めた。17年のJ3初参戦から今年で9年目。最大のピンチをチーム一丸で乗り切るしかない。【神谷亮磨】