<ナビスコ杯:福岡0-3磐田>◇1回戦◇27日◇レベスタ

 ホームで福岡に2-0で先勝した磐田は前半31分にDF加賀健一(27)の公式戦4年ぶりのゴールで先制、FWジウシーニョ(27)FW荒田智之(25)が加点して連勝した。2回戦は9月14、28日に仙台と対する。

 まさに、ラッキーゴールだった。前半31分。DF加賀健一(27)がハーフライン付近から前線のMF山田大記(22)をめがけてロングボールを放り込んだ。ボールの勢いは強く、山田には合わなかったが、ゴール前でワンバウンドしたボールを相手GKが目測を誤り、そのままゴール。07年以来、4年ぶりのゴールに決めた本人も驚きの表情だった。

 今季はリーグ戦を含めると福岡とは4度目の対戦となり、相手には手の内を知り尽くされていた。前半25分過ぎまではピンチの連続。同30分に、ようやくDFイがこの日最初のシュートを放ち、反撃に転じた。過密日程を考慮し、柳下正明監督(51)は「元気な選手を使う」と、今季初先発のGK八田や開幕戦以来のスタメンとなったMF船谷を起用。前節G大阪戦からスタメン4人を変更したことで、試合序盤は攻めあぐんだが、後半21分にFWジウシーニョがチーム2点目を奪い、勝負を決定づけた。

 同38分にも、途中交代のFW荒田がチームの3点目を奪い、快勝した。柳下監督は「リーグ戦が今は大事」と、中2日で迎える次節G大阪戦に向けて、エース前田とDF駒野をベンチに下げた。ナビスコ杯は昨年覇者として絶対に負けられない。磐田が総力戦で初戦を乗り切り、王者の意地を見せた。【神谷亮磨】