酒井高徳と伊藤達哉が所属するハンブルガーSVのファンが、ブンデスリーガ2部への自動降格を避けるため、身銭を切る構えだ。

 現在17位のハンブルガーSVは、5月12日に行われる最終節で勝ち点3を獲得したとしても、16位ウォルフスブルクが大迫勇也のケルンに負けなければ、あえなく初の2部行きが決まってしまう(数字上は、ウォルフスブルクが引き分けに終わり、ハンブルガーSVが11点以上の差をつけて勝利すれば、ハンブルガーSVの逆転は可能)。つまり、ハンブルガーSVの運命を半分握っているのは、紛れもなくケルンの選手たちなのだ。

 そこで、すでに降格が決まっているケルンの奮起を促そうと立ち上がったのは、ハンブルガーSVの熱狂的ファンの1人、アンドレアス・クロスさん。この26年間、ホーム・アウェー問わずほとんどすべての試合をスタジアムで観戦してきたという彼は、自身のツイッターを通じ、「親愛なるFCケルンへ。ウォルフスブルク戦で勝利してくれたら、あなたがた、もしくはあなたたちのファンに、50リットルのケルシュ(ケルンの地ビール)を無料で差し上げます」と記している。

 その後、クロスさんは大衆紙「ビルト」に対し「(前節、アウェーで行われたフランクフルト戦の)臨時列車に乗っている時に思いついたアイディアなんだ。これにはいくつかのハンブルガーSVファンクラブも賛同してくれて、私にコンタクトを取ってきた。おそらく樽1個では足らないだろうね」と話しており、最終的に無料ビールは1000~1500リットルになるという。

 なお同紙によると、クロスさんは「ハンブルガーSVの結果にかかわらず、ケルンが勝てばビールをおごる」とコメント。自らのポケットから、90ユーロという決して安くはないお金を払い、約束を果たすつもりだ。