エイバルの日本代表MF乾貴士(29)はバルセロナ戦にフル出場したが、2得点した前回の対戦のような大きな結果は残せなかった。それでも序盤につかんだチームの決定的チャンスは乾が絡んだものだった。

 前半4分、乾は左サイドバックのDFジュンカーにパスをつなぎ、そこから前線にスルーパス。GKとの1対1の超決定機だったがGKテル・シュテーゲンにブロックされる。また、10分には右サイドのクロスを乾がエリア内で受けて素早くシュートを放つが、ここもドイツ人守護神がゴールを許さなかった。前半はチャンスメークよりも、右サイドから流れてくるボールをフィニッシュする役目を担っていた。

 後半12分のFWセルジ・エンリッチの得点は乾を経由したものであり、ロスタイムには強烈なシュートを放つなど最後までゴールを目指したプレーを見せたし、エイバルのほぼすべてのチャンスに絡んでいたが、結果から言えば納得のできないものだった。

 試合は前半21分に先制点を挙げたバルセロナFWメッシが、後半14分、17分、42分とゴールし、4得点と大活躍した。エイバルは2勝3敗で勝ち点6の暫定13位。バルセロナは5戦全勝で首位に立っている。

 乾は試合後、ミックスゾーンに現れなかった。

(山本孔一通信員)