フローニンゲンの日本代表MF堂安律(20)が先制点の起点になった。トップ下でフル出場。前半12分、狭いスペースから強烈な左足シュートを放つが、おしくもバーに当たった。同16分には中央でボールを持ち、右サイドのFWマヒにパス。マヒがDFをかわして先制ゴールを決めた。

その後、勝ち越しを許したが、後半29分、マヒからスルーパスを受けた堂安は直接シュート。だが、右ポストに嫌われ決定機を決めきることができなかった。同点に追いつけず、さらに終盤に2失点。フローニンゲンは再び最下位に転落してしまった。

チームが苦境に立たされる中、個人技での打開が期待される堂安は、前半のシュートを振り返り「(バーに)当たって、そこからいくつかいいプレーがあって、マヒ選手のゴールが決まった。チームの(攻撃の)スイッチが入ったシーンだった。やっぱりマヒとの連係から何とかしないといけないと思っていた。それだけをみると今日の試合は良かったと思う」としたが「あとは決定機で決めきるところ」と、悔やんだ。

日本代表でウルグアイ戦にフル出場し、中4日。代表招集2回目だった堂安にとっては、過密日程をこなすにもひと苦労のはずだが、今回コンディション調整には成功した。それでも「やっぱり日本代表でやっている感覚と、こっちの考え方は違うし(代表は)すごくレベルの高いところでやらせてもらっているので、少し難しい切り替えだった。ただ、マヒとの連係とのところで『2人で点を取るしかない』というのは分かっていたので、そういうシーンは示せた」。

チームは最下位に転落した。初勝利した8月25日フラーフスハップ戦を最後に2カ月勝利から遠ざかっている。堂安は「何か最後は俺が残さないといけないと思っていた。やられればやられるほど、チームがバラバラになっていく」と、現状に苦しみつつ「そこは日本人の良さでもあるんですが、日本人はそういうところで声を掛け合って冷静に出来ると思う。日本人の方が冷静さを持って解決できている」と中心選手として、リーダーシップも見せていく。