スペインの強豪アトレチコ・マドリードが来季、欧州チャンピオンズリーグ(欧州CL)に出場できない場合、7000万ユーロ(約84億円)以上の収入を失い財政面で大打撃を受けると、スペイン紙マルカ電子版が16日に報じている。

スペインサッカー連盟は16日に代表委員会を開き、新型コロナウイルスの影響により11節を残し中断されているリーグ戦がこのまま再開されずに中止となった場合、現時点での順位を反映し、欧州大会の出場権を決めることを提案している。

そうなった場合、現在リーグ戦6位のAマドリードは8シーズンぶりに欧州CL出場権を失い、欧州リーグに回ることになる。それを受け同紙は、分配金がアップしたここ2シーズンの欧州CL獲得賞金から予測し、来季は7000万ユーロ(約84億円)以上の収入を失うことになると伝えている。

Aマドリードは11年末にシメオネ氏を監督に迎え、欧州CL復帰を果たした13年以降、準優勝2回を含む好成績を残し続け、瞬く間に欧州の強豪のひとつとなった。

実際、UEFAクラブランキングで、バルセロナ、バイエルン・ミュンヘン、ユベントス、マンチェスター・シティー、パリサンジェルマン、リバプール、マンチェスター・ユナイテッド、アーセナルなどのビッグクラブを上回り、首位レアル・マドリードに次いで2位につけていることは、Aマドリード大成功の証しとなっている。

来季の行方がどうなるかは最終的に、新型コロナウイルスの状況とUEFA(欧州サッカー連盟)の判断にかかってくる。

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Aマドリードの13-14年シーズン以降の欧州CL成績と賞金

賞金総額4億1980万ユーロ(503億7600万円)

◆13-14年:準優勝 賞金5000万ユーロ(約60億円)

◆14-15年:準々決勝 賞金4370万ユーロ(52億4400万円)

◆15-16年:準優勝 賞金6970万ユーロ(83億6400万円)

◆16-17年:準決勝 賞金6060万ユーロ(72億7200万円)

◆17-18年:1次リーグ 賞金3170万ユーロ(38億400万円)

※欧州リーグ優勝を含む賞金総額は5300万ユーロ(約63億6000万円)

◆18-19年:決勝トーナメント1回戦 賞金8560万ユーロ(102億7200万円)

◆19-20年:準々決勝 賞金7850万ユーロ(94億2000万円)

※リバプールを破り準々決勝進出後、新型コロナウイルスの影響により中断。マーケットプール(広告、放映権収入)含まず

(高橋智行通信員)