新型コロナウイルスの影響で財政難に陥ったイングランド・プレミアリーグのアーセナルが選手らと12・5%の給与カットに合意したと英スカイスポーツが20日、報じた。

主力メンバー、ミケル・アルテタ監督(38)らコーチ陣との交渉が合意に達したとクラブ側が声明を出し「この重要な時期にクラブを支えるため、主力選手、監督、コーチ陣と(給与カットの)合意に達したことをお知らせします。前向きで建設的な議論を続けている」などと報告した。今月中には12・5%の削減手続きが完了する予定だという。

クラブ側は「特定の目標を達成した場合、クラブは合意された金額を払い戻します」と強調。来季の欧州チャンピオンズリーグ出場権を獲得した場合には削減給与を返済、さらに10万ポンド(約1400万円)のボーナスを出す意向も示した。今回の合意は19-20年シーズンが完了し、放送権収入をすべて受け取ることが前提としている。

一方で、週給35万ポンド(約4900万円)のMFメスト・エジル(31)は給与カットを拒否したと20日の英ミラー紙が報道した。給与カットへの意思はあるが、正確なコロナウイルスによる財政的影響の見通しが出ていない中、決断を急ぎたくないという。エジルの代理人は「まだクラブが昨年と同じ収益を得る可能性があるので、削減には同意しない」と説明。エジル以外にも拒否した選手がいる模様で、完全合意とは言えない波乱含みの状況だ。