スペイン1部リーグのアラベスは24日、FW原大智(22=イストラ)を獲得したと発表した。23年6月までの2年契約での加入。クラブは公式サイトで「日本人FWは、優れた機動力とスピード、際立つ得点力を有している」と紹介している。

現時点では、所属元がレアル・マドリードの久保建英と日本人では2人だけのスペイン1部の選手となった。

原が欧州で驚異的な大出世を遂げた。

今年2月にJ1の東京からクロアチア1部のイストラに完全移籍。初の海外挑戦にもかかわらず、すぐレギュラーとなり、公式戦18試合8得点と文句なしの結果を残した。

2019年はJ3のFC東京U-23で得点王、20年にJ1リーグに東京で初出場し初得点を記録。21年に初の海外移籍、そしてスペイン1部への挑戦権をつかみ取った。

今回の移籍は、イストラはアラベスとの関係が深いこともあるが、その爆発的な活躍で、一気に夢のスペイン1部への扉をこじ開けた。アラベスは、かつて、乾貴士も所属したバスク地方のクラブ。16位で残留を果たし6季連続で1部で戦う。

原は191センチの長身で空中戦に強い上、クロアチア1部でもまれ決定力に磨きをかけた。22日に発表された東京五輪代表には、なぜか招集されなかったが、同代表ではなく、国際的で、ハイレベルなスペインの1部クラブに見初められた。

◆アラベス 1921年創設。北部のバスク地方、ビトリアがホーム。00-01年シーズンのUEFA杯(現欧州リーグ)で準優勝。16-17年シーズンには国王杯準優勝。スペイン人のカジェハ監督が率いる。本拠地はエスタディオ・デ・メンディソローサ(収容約2万人)。