欧州連盟(UEFA)は欧州選手権の大会ベストゴールにチェコ代表FWパトリック・シック(25=レーバークーゼン)の“スーパー長距離弾”が選ばれたと発表した。約80万票の投票で選出された。

驚きのスーパーゴールが生まれたのは1次リーグ初戦のスコットランド戦。1-0で迎えた後半7分、相手のミドルシュートを味方がはね返した球が転がり、ハーフウエーラインを越えたところから、シックが左足でゴールを狙った。球は緩いカーブを描いて、前に出ていたGKの頭上を抜き、バーのわずか下からネットを揺らした。

試合後シックは「GKが前に出ているのが見えた。彼の立ち位置は前半にチェックしていた」と明かしていた。

その後、この約45メートルのシュートは1980年以降の欧州選手権では最長ゴールだったと伝えられた。

試合は2-0でチェコが勝利。チェコは1次リーグを突破し、決勝トーナメント1回戦では難敵オランダを撃破したが、準々決勝ではデンマークに敗れてベスト8だった。

シックは一躍脚光を浴び、同大会で5得点を挙げ、これはポルトガル代表ロナウドと並んで最多。UEFAの規定によりアシスト数(ロナウド1、シック0)で“順位付け”されたため、「得点王」の座はロナウドに譲ったが、多くのファンの記憶に残る超長距離砲で「ベストゴール」という称号を得た。