<第89回箱根駅伝>◇2日◇往路◇東京-箱根(5区間108キロ)

 5年ぶりに2校以上の途中棄権が出る過酷なレースとなった。08年の84回大会で順大、大東文化大、東海大が経験して以来2度目の事態となった要因は、寒風。山上りの5区で低体温と脱水症状に苦しんだ。

 中大の野脇勇志(4年)は21・7キロ付近で足元がふらついて転倒。意識はあったが、ひざを強打したため、残り約1・5キロを走るのは危険と判断した。止めた浦田監督は「最終的には私が選手を選んだので責任がある。シード権を守ってきた先輩方に申し訳ない」と謝罪した。84年連続87回目出場で初の棄権となり、28年連続シードの記録も断たれた。

 城西大の浜本栄太(4年)も18・3キロ付近で前のめりになり、櫛部監督がレースを止めた。「目もうつろで、頭でも打ったらまずい」と判断を下した。その後、救急車で病院に搬送された。