陸上男子短距離のサニブラウン・ハキーム(16=東京・城西高2年)が、17年春に米国でプロアスリートになることを検討していることが8月31日、分かった。

 高校を卒業後、スプリント大国の米国に移住し、支援企業のバックアップを受けて米国、ジャマイカの陸上クラブに入る計画だ。一方で米国の大学に入学する選択肢もあるという。同30日に閉幕した世界選手権北京大会で世界を驚かせた16歳は、新天地から20年東京五輪の金メダルを目指す。

 驚異の16歳に、ビッグプランが浮上した。サニブラウンが、17年春の高校卒業後にプロアスリート化を検討していることが分かった。陸上関係者が明かした。

 「進路として、海外は考えています。18歳でプロとしてスポンサーと契約して、米国やジャマイカのトラッククラブ(陸上クラブ)に入るとか、プロのコーチをつけるなどの方法です」

 国内の陸上選手は、高校→大学→社会人と段階を踏んで、競技生活を続けるのが一般的だ。午前は社業を行う選手も多いが、一部に「プロ化」する選手もいる。現役では男子5000メートルの大迫はナイキとプロ契約を結び、ナイキ・オレゴンプロジェクトに所属する。00年シドニー五輪金の高橋尚子も05年以降はプロだった。ただそのためには実績や知名度が必要。高卒の18歳がプロアスリートになれば、異例中の異例だ。