陸上男子の桐生祥秀(21=東洋大)が日本人初の100メートル9秒台をマークした。決勝で追い風1・8メートルの中、9秒98で3年連続3度目の優勝。伊東浩司が98年に記録した10秒00の日本記録を19年ぶりに更新した。

<桐生祥秀(きりゅう・よしひで)アラカルト>

 ◆生まれ 1995年(平7)12月15日、滋賀県彦根市生まれ。

 ◆名前 父康夫さんによると「祥秀」の名は「豊臣秀吉から1字もらい『天下取り』という感じで名付けた」。

 ◆サッカー少年 小学校時代はサッカークラブに所属。小6でGKとして彦根市選抜チームに選ばれた。

 ◆きっかけ 陸上をしていた兄将希(まさき)さんの影響で中学校から始める。

 ◆主なタイトル 10年全国中学校体育大会200メートル2位。13年高校総体100メートル、200メートル、400メートルリレーの3冠。14年に100メートルで日本選手権初優勝、世界ジュニア選手権は同種目日本人初の銅を獲得。400メートルリレーは、16年リオデジャネイロ五輪で銀メダル、17年世界選手権で銅メダル。いずれも第3走者。

 ◆強さの秘密 「自分の強さは本番の強さ。楽しさは勝つこと。楽しむために勝ちたい。9秒台でも2番だったらショック」。

 ◆ジェット桐生 小学校時代に快足と名字から理科で習う「ジェット気流」にかけて、つけられた。同じ小学校だった兄将希さんが初代で桐生は2代目。

 ◆好きな映画 カーアクション「ワイルド・スピード」シリーズは制覇。

 ◆好きな飲み物 抹茶ラテなど抹茶が入ったもの。

 ◆家族 両親と兄。

 ◆サイズ 身長176センチ、体重70キロ。足のサイズは25・5センチ。

 ◆強化 今季から室伏広治氏の指導を週に1度受け、体幹を強化した。