仙台育英(宮城)が、93年以来26年ぶり2度目の男女アベック優勝を果たした。女子は昨年2区2位のケニア人留学生エスタ・ムソニ(3年)を故障の影響で欠く中、3人が区間賞の安定した走りを見せ、1時間7分0秒で優勝した。優勝4回は豊川(愛知)に並び最多。

男子は最後のトラック勝負で吉居駿恭(1年)が倉敷(岡山)の長塩寛至(2年)に競り勝ち、2時間1分32秒で優勝。15年の世羅(広島)以来の男女制覇を達成した。

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女子の仙台育英は学年の垣根を越え「ワンチーム」で優勝をつかんだ。清水萌と木村梨七主将の3年生コンビは涙。2区米沢奈々香(1年)から3位でタスキをもらった3区清水は、「奈々香ちゃんが予想以上に離されないで来てくれた」と刺激され、最後のスパートで再び首位を奪った。4区山中菜摘(1年)も首位をキープ。清水は「2人ともプレッシャーを感じずに走ってくれた」と後輩たちに感謝した。

釜石慶太監督(32)は「木村やムソニに頼るんじゃなく、全員がレベルを上げないといけなかった。2年前よりチームワークが良かった」と底上げを喜んだ。連覇を狙った昨年は最終5区に逆転され3位。木村は1年時に続く優勝に「留学生が抜けたりした中での優勝は本当にうれしい」と目を潤ませた。卒業後は清水がワコール、木村が積水化学とそろって実業団の強豪で飛躍を目指す。木村は「来年はさらに神村が強くなると思うけど、頑張ってほしい」とエールを送った。【野上伸悟】