一般参加の吉田祐也(23=GMO)が、2時間7分5秒(速報値)の好タイムをマークし、2度目のマラソン出場で初優勝を飾った。「タイムよりも順位を狙っていた。100パーセントの力を出せた。優勝できてうれしい」と喜んだ。

ペースメーカーが離れた30キロ過ぎで藤本拓(トヨタ自動車)との一騎打ちになるかと思われたが、そこから一気に突き放した。「30キロ以降が勝負と思っていた。うまく風よけを使い、できるだけ余力を残して30キロを迎えようと思っていた」と振り返り、「向かい風が吹いて苦しいレースだったが、絶対優勝する気持ちで走った」とうなずいた。

今年1月の箱根駅伝4区で区間新を樹立し、青学大優勝の立役者となった。2月の別府大分毎日マラソンでは日本勢トップの3位に健闘。初マラソンとしては日本歴代2位となる2時間8分30秒の好記録を出した。

当初、大学卒業後は内定が出ていた大手菓子メーカーに入社し、競技生活から退く予定だった。しかし24年パリ五輪や28年ロサンゼルス五輪のマラソン代表を目指して競技継続を決意。実業団ランナーとして初めて臨んだマラソンで、見事な走りを見せた。

◆吉田祐也(よしだ・ゆうや)

▽生まれ 1997年(平成9)4月23日、埼玉県東松山市出身。

▽競技歴 松山第一小-東松山東中-東農大第三高-青学大-GMO。

▽自己記録 マラソン2時間7分5秒、ハーフマラソン1時間3分19秒、1万メートル28分19秒7、5000メートル14分2秒18。

▽箱根駅伝の成績 2年と3年時はいずれもアンカーの補欠。最終学年に初めて出場し、4区で区間新を樹立。

▽初マラソン 20年2月の別府大分毎日マラソンで日本勢最高の3位に入った。2時間8分30秒は初マラソンの日本歴代2位。

▽サイズ 164センチ、47キロ。