陸上男子400メートル障害で16年リオデジャネイロ・オリンピック(五輪)代表の松下祐樹(29=ミズノ)が26日、神奈川・厚木市内で陸上教室を行った。

今季を「もがき苦しんだシーズン」と振り返った。コロナ禍はコンクリートの地面で練習していた。通常のトラックで走る時とは反発、感覚がまったく違う。シーズンイン後も、修正できなかった。自己ベストは16年にマークした49秒10だが、今季最高は50秒27だった。

18年に両アキレス腱(けん)を痛め、復活を目指している。現在はストライドを伸ばすことを意識する。股関節周辺の筋力を鍛え、前半で無駄な力を使わない走りを目指す。「今までリオの時など、いい時の姿を追い求め過ぎていた。変化できなかった。それではよくない。あらためて変わらないといけない」と話した。今もアキレス腱(けん)は「万全とは言えない」が、練習は積めている。

リオデジャネイロ五輪以降は代表から遠ざかるだけに、来季に懸ける思いは強い。「溜めに溜めた力を、もう余力はないぐらい、来年は出し切りたい。もう陸上をできないぐらい、燃え尽きる覚悟でやりたい」と力を込めた。