箱根駅伝で5度の総合優勝を誇る青学大の原晋監督(53)がアスリートのセカンドキャリア支援に関する提言をした。

6日、都内で行われたイベント「Athlete Career Challenge カンファレンス 2021」に登壇。「企業に求めるのは」と切り出し、「(選手の)最後の数年間、普通の従業員になるための助走期間を設けるべき。そこもふくめた雇用という考え方をすべき」と話した。引退後の生活に不安を抱えるアスリートは多い。引退後、すぐに社業で成果を上げることが難しい現状もある。

アスリートは競技力だけを伸ばすことだけに集中するのが良しとされる時代もあった。ただ、競技の成績や実績だけで、生活をしていけるのはトップの中のトップ。まさに一握り。原監督はセカンドキャリアにつながる教育の必要性を強調する。青学大陸上部では、毎日1分間のスピーチを実施し、自分の考えを、言語化し、分かりやすく表現できるスキルを養っている。原監督は「指導者の改革もやっていかないといけない」。今後、選手のキャリア開発に理解を持った指導者が、さらに増えることを望んだ。