女子400メートル障害決勝は、日下あやな(宮城・常盤木学園3年)が1分0秒46で、この日東北勢最高の4位入賞を決めた。目標にしていたメダル獲得はならなかったが、スタートから積極的な走りを貫き、今季高校ランキング6位の実力を示した。

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常盤木学園の主将を務める日下がチームリーダーの存在感を示した。スタートから積極的に飛び出し、計10台の障害(ハードル)にアタック。課題にしてきた最後の障害も果敢に跳び越え、4位でゴールにとび込んだ。全国大会では昨秋の全国高校選手権6位、6月のU-20日本選手権7位を上回る自己最高順位。3位と0秒35差の日下は「持ち味は前半なので突っ込んだレースができました。10台目も顎を下げて勝負できました。でも1分を切って59秒台で走りたかった。メダルを取りたかった」と悔しさもにじませた。

前日29日の予選は3組3位で、タイムで拾われて準決勝に進出。準決勝1組では東北大会決勝で逆転負けした柏倉うみ(山形中央)に同組2位で先着。東北勢で唯一、決勝に進出した。予選から徐々にタイムを上げたが、U-20日本選手権の予選でマークした1分0秒11の自己ベストには届かなかった。だが、日下は「しっかりと決勝に残れた」と前向きに捉えた。

前日29日の女子100メートル決勝で同校初の4位入賞を決めたチームメートの佐藤美里に続いた。今日31日から1600メートルリレーの予選も始まる。チームは昨年、コロナ禍で大会中止の悔しさを味わって卒業した先輩たちの思いも背負う。日下は「先輩たちの分も頑張りたい。(1600メートルの)マイルリレーも予選から気を抜かずに日本一を目指したい」とチーム史に歴史を刻む。【佐々木雄高】

◆男子400メートル障害決勝 町田怜央(福島・日大東北3年)が53秒54で7位に食い込み、400メートル6位に続く2種目入賞を果たした。準決勝は県高校記録に迫る51秒55で決勝進出。「準決勝まで調子がよかったので力が入って(障害間の)歩数が乱れてしまいました。入賞は最低の目標。リレーでは個人種目より上の順位を目指したい」とエースとして臨む1600メートルリレーに気持ちを切り替えた。

◆男子砲丸投げ決勝 東北王者で今季高校ランキング8位(本大会出場者ランク7位タイ)の東海林慎也(山形中央2年)が3投目に15メートル78を投げ、6位入賞を決めた。予選1組の3投目で16メートルジャストの自己ベストをマークし、全体2位で決勝進出。「賞状はもらえましたがトロフィー(優勝)やメダル(3位以内)に届かなかった。まだまだパワーも勝負強さも足りない」と雪辱を誓った。

◆女子400メートルリレー決勝 常盤木学園がチーム初の決勝に進出し、46秒75で7位に入賞した。東北大会優勝メンバーの浅野結(1年)が大会2週間前に左太もも裏を痛め、大槻ゆめ(1年)がアンカーでメンバー入り。第2走のエース佐藤美里がトップを奪い、第3走まで首位をキープしたが、最後のバトンリレーが乱れ、逆転された。だが準決勝では46秒18のチームベストをマーク。佐藤美は「4走のゆめに余裕を持ってつなぐつもりでした。3走までトップでつないで実践できました。1600リレーにつながる」と前向きに捉えた。