【ユージン(米オレゴン州)=佐藤礼征】世界陸連は14日(日本時間15日)、米オレゴン州ユージンで理事会を開き、2025年世界選手権を東京都で開催することを決めた。

日本での開催は1991年東京大会、07年大阪大会に次いで3度目となる。

東京都の他にケニア、シンガポール、ポーランドが立候補していた。

日本が世界陸連に25年大会の誘致を申請したのは、東京オリンピック(五輪)・パラリンピック閉幕後の昨年10月。世界陸連のセバスチャン・コー会長(65)がかねてから、将来的に東京で主催大会を開きたい意向を示していた。

今年5月には、世界陸連の評価委員会がメイン会場の国立競技場を視察し、小池百合子都知事と面会した。スポーツ庁の室伏広治長官や、女子100メートル障害で前日本記録保持者の寺田明日香(ジャパンクリエイト)がプレゼンを行うなど、招致に向けてPR活動をしてきた。

サブトラックについては、国立競技場から2キロほど離れた代々木公園にある陸上競技場、通称「織田フィールド」などの活用を検討している。

25年東京大会に向けて、次世代の星が数多く登場する「オレゴン大会」から目が離せない。米オレゴン州ユージンで行われる世界選手権は、15日(日本時間16日未明)に開幕する。通常は2年周期で開催されるが、東京五輪が延期となった影響を受けて、同じく1年延期となっていた。

初日には男子20キロ競歩が行われ、昨夏の東京五輪銀メダリストの池田向希(旭化成)や前回王者の山西利和(愛知製鋼)にメダル獲得が期待される。男子100メートル予選には、自己記録9秒97のサニブラウン・ハキーム(タンブルウィードTC)や坂井隆一郎(大阪ガス)が登場。他にも男子3000メートル障害で三浦龍司(順大)、女子1500メートルでは田中希実(豊田自動織機)と、東京五輪で入賞した実力者が予選に臨む。

来年の23年世界選手権は、ハンガリー・ブダペストで行われる。

21年東京五輪から始まり、22年世界選手権オレゴン大会、23年同ブダペスト大会、24年パリ五輪、東京開催の25年世界選手権と、陸上界はビッグイベントが続く形となる。