29年ぶり2度目の優勝を果たした宮城は、8区(3キロ)を任された男乕(おのとら)結衣(15=五城中)が鍵を握るランナーとなった。

3位でタスキを受け取ると、区間賞となる9分41秒の快走で2位に順位を上げ、アンカーの小海(こかい)遥(20=第一生命グループ)につないだ。

「(小海は)憧れの人なので、本当に頑張ってくださいって感じでした。優勝できて幸せです。本当に最高です!」。

優勝を大きく引き寄せた男乕は、笑顔で喜びを爆発させた。

快走は母の声に支えられた。「結構、声が大きいお母さんに『結衣、頑張れ』って言われて、もう1回気持ちを新たにできました」。沿道から聞こえた、なじみの声が、足を前に進める力になった。

自身の強みを「レース後の楽しみを考えて、気持ちを強くできること」と笑顔で話す15歳にとってのご褒美は「おいしい料理」。

そのことを考えれば「ほぼずっと全力で走れた。楽しくて、きついのはあんまり感じなかった」というこの日のような走りができるという。

「いずれもっとすごい走りをしたいです」。

あどけさが残る中学3年生は、大好きなさつまいも料理のことを考えながら、これからも走り続ける。【永田淳】

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