陸上女子やり投げでパリオリンピック(五輪)金メダルの北口榛花(26=JAL)が16日、遠征先の欧州から凱旋(がいせん)帰国した。

14日の世界最高峰ダイヤモンドリーグ(DL)ファイナルでも日本人初の連覇を飾り、来季はあと60センチと迫るアジア記録(67メートル98)更新に早くも照準を合わせる。小、中で取り組んだ水泳やバドミントンに加え、テニスなど他競技の動きを取り入れた強化プランも構想中。来年9月の世界選手権東京大会(13~21日)での連覇へ、柔軟に歩んでいく。

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北口が持ち味の柔らかな投てき動作に重ねるように、柔軟な発想を展開した。

「水泳やバドミントンを何らかの形でトレーニングに結びつけていけたら。もしかしたらテニスかもしれない」

笑顔で切り出したのは、異なる競技を練習に取り入れるプラン。「自分の原点を大事にしたい」と意図を説いた。

小6時にバドミントンの全国大会で団体優勝し、陸上を始めた高1までは競泳にも取り組んだ。現在の柔軟な投てきは「その2つがあったからこそ確立された」と自負する。

19年から拠点とするチェコでも登山やサイクリングで汗を流す日があり「そういったことが体には一番大事」と実感。投網や扇子を投げたり、新聞紙を片方の手で丸めたりと、独自の練習に励んだ男子ハンマー投げの室伏広治を引き合いに出し「自分に合ったトレーニングを考えて突き詰めて競技をされていたから、良い結果を残していたと思う。自分にもそういうものが合うのかな」と強調した。

その先にはアジア新記録樹立を見据える。今季は自身の日本記録を更新せずにシーズンを終えるが「きれいに投げれば68メートルくらいはすぐに出る。五輪の期間中だけは70メートルを飛ばす夢も見ていた」とイメージもできている。

自国開催となる1年後の世界選手権へ「日本の皆さんの前で良い投てきができたら」と誓った。柔らかな頭と体で、世界の頂点に立ち続ける。【藤塚大輔】