<岐阜国体:陸上>◇10日目◇8日◇岐阜長良川競技場

 成年女子1万メートル競歩は、五輪代表3回の川崎真裕美(32=富士通)が44分22秒97で優勝。同じロンドン五輪代表の大利久美(27=富士通)に逆転勝ちした。ロンドン五輪のレース後に示唆していたが、川崎は今後日本代表レベルを目指さないことを改めて明かした。「セカンドキャリアに向けて動き出すつもりで、競歩に100パーセントの力を注ぐことはできなくなります。日本代表は命を懸けてやる人がなるべき。中途半端な人が代表を狙ってはいけないと思っています」。

 後進のために「お手本となる」レベルの歩きができれば国体などに出場する可能性はあるが、国際大会や代表選考会には出場しない。

 競歩生活15年。一途に世界を目指してきた。2004年のアテネ五輪40位、北京五輪13位、そしてヒザの手術から復活して臨んだロンドン五輪は18位。日本の女子競歩を世界で入賞を狙えるレベルに引き上げた川崎の功績は大きい。

 姉御肌の選手で、若い女子選手から相談を持ちかけられることも多かった。次は女子競技者が引退後、どんな生き方ができるかを示すつもりだ。