<フィギュアスケート:世界選手権>◇27日◇さいたまスーパーアリーナ

 女子SPで浅田真央(23=中京大)が、歴代世界最高となる78・66点をマークした。

 これまでの世界最高得点は、キム・ヨナ(韓国)が、2010年のバンクーバー五輪で記録した78・50点だった。

 浅田は

 国際スケート連盟(ISU)公認大会での自己ベスト(09年、国別対抗戦75・84点)も大きく上回った。

 ソチ五輪のSPで16位だった浅田は、同大会と同じ衣装でリンクに登場すると冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を決め、場内の大歓声を背に勢いに乗った。

 浅田は続く3回転フリップ、スピン、コンビネーションジャンプなど、安定した演技で観客を魅了した。

 演技を終えた浅田は、満面の笑みを浮かべると、リンクに投げ込まれる花束とファンの声援に感謝の気持ちを込めて、手を振った。「最初から集中して愛あふれるノクターンを演じようと思っていた。ホテルを出るときも(演技前の)6分間練習の時も、ソチ五輪の悔しさを巻き返そうと思っていた。(フリーへ向けて)2つ揃えるのが大事で半分クリアできた。今日のように何も考えずに演じたい」と声をはずませ、ソチのSPの悪夢を見事に振り払ってみせた。

 浅田は首位スタート(78・66点)、ソチ五輪銅メダリストのコストナー(イタリア)が2位(77・24点)、ソチ五輪5位のリプニツカヤ(ロシア)が3位(74・54点)、自己初の70点超えとなった鈴木明子は4位(71・02点)、村上佳菜子は10位(60・86点)。

 女子フリー(24選手)は、29日に行われ、首位の浅田は21番、2位のコストナーは19番、3位のリプニツカヤは22番滑走。4位の鈴木は20番、10位の村上は14番となった。