「高校3冠」を狙う東海大仰星(大阪第1)が、2大会ぶり4度目の優勝に王手をかけた。昨年度大会準々決勝で敗れた東福岡からターンオーバーなどで4トライを奪取し、リベンジした。

 最後は執念の守りを見せた。2点リード、反則のPGも許されない状況下、電光掲示板の時計表示30分20秒から始まった東福岡の猛攻に3分以上耐えた。最後はラックからこぼれた球をフランカー山田がセービングし、逃げ切った。

 前半6分、9分にはいずれも鮮やかなターンオーバーから2トライ。2本目の起点となったCTB山本悠は「いい反応ができた。しつこくディフェンスに行ってたら、ミスは起きる」と胸を張った。

 昨年11月の大阪府予選決勝後、徹底したディフェンス練習を1カ月こなした。往復100メートルのタイヤ引きを3本。トラック用の巨大サイズをひきずる強化メニューもあった。湯浅監督が「勤勉さとひたむきさ」と評する3年生を中心に準備は万全だった。

 泣いても笑っても残り1試合。相手は桐蔭学園。2大会前の決勝再戦で、花園の対戦成績は2勝1敗。今度も守りから攻めて、昨春の全国選抜、昨秋の全国7人制に続く頂点をとりにいく。【加藤裕一】