日本ハンドボール界の新星、部井久勇樹(19=セッソン・レンヌ)が世界に挑む。日本協会は17日、来年1月10日開幕の世界選手権(ドイツ、デンマーク)に臨む日本代表19人を発表。20年東京五輪前最後の世界との真剣勝負に向けて、最年少の部井久は「楽しみです」と言ってのけた。

今春福岡・博多高を卒業し、今夏には中大に在籍したままフランス1部のレンヌ入り。セカンドチームでの活躍が認められ、トップチームデビューも間近の時にアクシデントに見舞われた。味方選手に乗られて、左足首を捻挫。治療のために帰国し、MRI検査を受けると骨も痛めていた。

「トップチームが目の前だったので、ショックでした。でも、プレーできない間に体作りをしようと切り替えました」。3カ月間、満足な練習はできなかったが、筋トレで194センチ、90キロの体は一回り大きくなった。ひげもたくわえ、たくましさも増した。「感じが変わったと言われます」と、うれしそうに言った。

この日までは別メニューで調整していたが、18日からはチーム練習に合流する予定。「万全ではないけれど、代表に選ばれたからにはできることを全力でやりたい」と話した。

世界選手権後は欧州に残り、お預けになっていたフランス1部リーグデビューに備えるつもりだ。ダグル・シグルドソン監督が「足りないのは大人の試合の経験だけ」と期待する次期エース。昨年7月の日韓戦で初の高校生代表となった部井久が、大きくなって世界に挑む。