ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプ男子で日本人初の総合優勝を果たした小林陵侑(22=土屋ホーム)が「世界最長記録」を次なる目標に据えた。

26日、最終28戦が行われたスロベニアから帰国。最後も優勝で飾り、シーズン歴代2位となる13勝目を挙げた大飛躍のシーズンを終えた。伝統のジャンプ週間でのグランドスラム達成(4戦4勝)など、数々の記録も作ったことに、「90点ですね」と自己採点。今後目指すものを聞かれると、「世界記録ですかね。253・5メートル越え」ときっぱりと言い切った。

フライングヒルによる最終戦では、ジャンプ台記録を50センチ更新する252メートルの大ジャンプを見せた。クラフトが樹立した最も遠く飛ぶ男の勲章まで1・5メートルに迫り、「条件と体調がかみ合えば」と視界に入れる。

今後は、「ジャンプのレベルを一段階上げられた。いまはゆっくりしたい」と日本でのオフを楽しみにする。連覇の期待もかかる来季へ、「(夢は)尽きないですね。たくさんあります。(2連覇は)簡単なことではないけど、目標にします」と語った。

小林陵の師匠である葛西紀明(46)も、同便で帰国。「来季もやるよ」と現役続行を表明した。