日大が開幕5連勝を飾り、次節にも優勝と上位リーグTOP8昇格が決まる。1敗の東海大を49-13で下し、唯一の全勝を守った。同じ4連勝だった横国大が1敗の桜美林大に初黒星を喫した。

この結果、日大は17日の横国大戦に勝ち、桜美林大が東海大に敗れると、1試合を残して1位が決まる。慶大が棄権で自動降格のため、入れ替え戦なしで1年でのTOP8復帰となる。

日大は前半で42-0と圧倒し、試合を決めた。地力の違いは明らかだったが、後半に限れば7-13の負けだった。青学大との初戦は89-0の圧勝も、その後は苦戦もあり、ピリッとしない試合が続く。全勝にも不満が残り、反省ばかりだ。

開始のキックオフで相手のファンブルを押さえると、あっさりランTDで先制した。次の攻撃ではインターセプトを喫すも、前半の攻撃7回中6回でTDを挙げた。守備はダウン更新すらさせずに封じ込んでいた。それが後半は4インターセプト、1ファンブルロストで1TDのみ。守備はラストプレーを含めて、ランで2TDを奪われた。

橋詰監督はまたも苦笑いで試合を振り返った。「定着しちゃいましたね。モチベーションのもっていき方がコントロールできていない」。点差が開くと気が緩み、集中力を欠き、控えに代わると力が落ち、ミスする展開となっている。国士大との前節は35-10と、ミスや反則から後半失速した。試合翌日は練習を休み、選手が自主的ミーティングで打開策を話し合った。

そこで今回は練習の強度を上げることにした。普段のシーズン中は、控えを中心の次戦の仮想チーム相手に実戦練習する。先発組同士で練習するなどして、チーム内で競争させ、緊張感も持たせた。

「前半はそれが出ていたが、後半はダメでした。控えはあまり試合に出ていない分、緊張もあったかもしれない」。チーム改革の柱に挙げる選手の自主性が実らずに、橋詰監督は残念そうだった。

それでも一昨年の大学王者の名門は、勝敗では他を寄せ付けることなく、復帰シーズンの白星を5つまで増やした。リーグ戦はあと2試合で、次節にも今季の目標であるTOP8昇格が決まる。橋詰監督は「入れ替え戦もあるかもしれない。最後までしっかりやりたい」と、チームを引き締めようとしていた。