スケートボード・男子ストリートの青木勇貴斗(16=静岡市清水区出身)と根付海龍(16=静岡・島田市出身)が、東京オリンピック(五輪)出場を目指している。現在、青木が世界ランキング13位。根付も、日本代表強化指定選手として五輪予選対象大会の出場資格を持つ。コンビでの出場にも期待がかかる2人が日刊スポーツの取材に応じ、五輪への思いなどを語った。【取材・構成=前田和哉】

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青木と根付が狙う東京五輪は、世界ランキング20位以内かつ日本人上位3位が出場の目安となる。昨年11月発表のランキングでは、青木が13位(日本人3位)と圏内につける。根付は同ランク外だが、昨年に開催(米国)されたタンパアマで優勝。予選対象大会の出場資格を得る強化指定選手に追加され、五輪切符獲得のチャンスを残す。

青木 東京開催だし、スケボーが正式種目に採用されて注目も集まると思う。自分が出場して盛り上げたいと思っている。

根付 自分の国でやる五輪に出場したいし、まだ自分にもその可能性が残っている。タンパでチャンスをつかみ取ったので、最後まで諦めずに目指したい。

2人の出会いは小1。藤枝市内のスケートパークでの初対面から約10年、お互いを高め合ってきた。今後の結果次第では、そろっての五輪出場も見えてくる。

青木 (根付の活躍は)自分もという気持ちになる。一緒に五輪に出たいし、静岡の2人でナイジャ・ヒューストン(25=米国、世界ランキング1位)堀米雄斗くん(21=同2位)の2強と言われる構図をくつがえしたい。

根付 同じ年齢で、毎日のように一緒に滑っている。「自分も頑張らないと」と刺激をもらえる存在。2人で東京五輪に出られたら最高だし、目指したい。

新型コロナウイルスの影響で代表選考に関わる大会が中止となり、今後も開催が不透明な状況が続いている。それでも、2人の心構えは変わらない。

青木 いつも通り、大会が開催された時に1位を目指す。開催が決まってないとはいえ、遊んでいたら世界の選手たちからも置いていかれる。新しい技をつくっていきたい。

根付 人と違う滑りがしたい。自分が得意なヒールフリップ(かかとでボードを回転させる技)を得意とする選手が多くないので、スピードや成功率をもっと上げる練習をしている。いつ大会が開催されてもいいような準備をしていく。

夢舞台が手に届く距離にある。強い決意を胸に、練習に励んでいく。

◆青木勇貴斗(あおき・ゆきと)2003年(平15)9月4日、静岡市清水区生まれ。5歳で競技を始める。高部東小6年でプロ資格を取得。清水六中から単位制のキラリ高に進学。家族は父。176センチ、60キロ。血液型B。

◆根付海龍(ねつけ・かいり)2003年(平15)8月19日、島田市生まれ。大津小1年で本格的に競技を始め、島田二中1年時にプロ資格を取得。常葉大橘高に進み、現在2年。家族は両親と弟。168センチ、53キロ。血液型O。