2大会連続の花園出場を目指した県浦和は、あと1歩及ばなかった。準決勝で深谷と対戦し、31-33と惜敗した。

後半25分に深谷に痛恨のトライを喫して24-33。9点差にされてもなお、県浦和の選手はあきらめなかった。中央からのキックパスを右サイドにいたWTB小平悠祐(2年)が受けると、そのままトライ。その後キックを成功させ2点差に詰め寄った。ラストワンプレーではFW陣がモールで5分間に及ぶ連続攻撃。相手の22メートルライン半分を超えたあたりまで侵入する粘りを見せ、会場の熱気は最高潮に。しかし深谷が気迫のこもったプレーで逆転を許さず、決勝進出を決めた。

試合を終えたばかりの県浦和の選手たちは、大粒の涙を見せて悔しさをあらわにした。主将でフッカー山際毅雅(3年)は壁に寄りかからなければ立てないほど精根尽き果てた様子で「勝ちきる力が足りなかった」。バックスリーダーでSOの安藤核(3年)は「最後はキック、チェイス、モールだと考えていました。最後の攻撃をモールを選択したのは後悔はないです」と涙ながらに振り返った。

山本義明監督は「新人戦を見たときから深谷戦が花園出場へのヤマ場だと思っていました。最後の場面でどんなオプションをするかもっと練習を積んでいれば…」。2大会連続花園出場権獲得を道半ばで逃し、唇をかみしめた。

【平山連】