年末年始にかけて、サッカーやラグビーなどの高校スポーツ全国大会が各地で開催される。日刊スポーツ東北版では、競技別に東北の代表校を全チーム紹介します。第1弾は「冬に輝く」バスケットボールです。全国高校バスケットボール選手権が12月23~29日、東京体育館などで開催される。

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2年連続3度目の全国選手権に臨む福島東稜は、全国レベルの実力を証明する。194センチのナイジェリア人留学生、モーヌ・チソン・フランクリン(2年)がインサイドで得点源となり、100点ジャストで優勝を飾った県決勝では、総得点の約4割となる38得点をマーク。アウトサイドではドライブが武器の大栗優斗、3点シューターの福地真央(ともに3年)も存在感を見せる。

コロナ禍で4月から2カ月近くの休校期間はボールを使った練習ができず、山に行ったり、競技場で走るなど体力づくり、走力アップに注力。小田島誠監督(63)も一緒に汗を流した。県外遠征など例年は強化期間になる7、8月も個人練習が続き、全国高校総体も中止に。指揮官がメニューを与え「ここがポイント」とリモートで指示を出す日々が続いた。

9月にチーム練習が再開し、10月には「コロナ警戒レベル1」地域限定で遠征が解禁された。全国選手権で16年から3年連続4強(うち3位1度)の帝京長岡(新潟)、16年3位の北陸学院(石川)に練習試合で勝利し、小田島監督は「上で勝負するものは持ってますけど、この人たちは夢を見ないので」。貪欲さを求めつつ「全国を見てチャレンジしてくれたらいいですね」と期待。上位進出に照準を合わせ「それだけの力はあります。つけてきました」と絶対の自信で臨む。

佐藤敢太主将(3年)は昨年の本大会で2試合にフル出場し、2回戦敗退の悔しさを味わった。「全国ではメインコートに立つことが目標。1戦1戦大事に戦い、ベスト4を目指して頑張りたい」。福島東稜の底力を示す。【山田愛斗】