高校バスケットボール男子でセネガル人留学生がデビューする。駒大苫小牧のティオウネ・ババカル(1年)が、13日開幕の全国高校選手権(ウインターカップ)道予選で公式戦初出場する見込みだ。全国的に同国出身の留学生は過去にもいるが、道協会によると、道内ではアフリカ勢のバスケットボール留学生は初。身長205センチの15歳は「勝ちたい。ベストを尽くします」と意気込む。

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挑戦の第1歩だ。「家族のためにお金を稼ぐため、日本か米国でプロのバスケットボール選手になりたい」。夢をかなえるため日本留学を決意し4月に入学。新型コロナウイルスの影響による入国制限で来日が10月11日になり、2週間の隔離後の同26日に初登校した。来日までは母国で1人でランニングなどしてトレーニングを積んだ。チームに合流して3週間もたっていないが、高さをいかしたシュート、リバウンドなど、存在感を発揮している。

フランス語と英語を話せ、日本語は勉強中。チームメートからは「チューン」の愛称で親しまれる。ティオウネの発音がそう聞こえるためだ。田島範人監督(45)は「戦術理解が早い。やっと日本に来られて、選手も歓迎している。チームの刺激になっている」と見守る。雪を見て「初めてなので感動した」と笑う留学生が、同校に初の同大会全国切符をもたらすかもしれない。【保坂果那】

◆ティオウネ・ババカル 2005年3月14日、セネガル・ティエス州ンブール県出身。12歳からバスケットボールを始めた。ポジションはセンター。家族は両親と姉、兄。205センチ、85キロ。

◆セネガルとバスケットボール 人気スポーツの1つで、アフリカでも強豪国。男子代表はFIBAアフリカ選手権5度、五輪3度、W杯5度出場。NBAにはセネガル出身選手は現在2人在籍。Bリーグでもレバンガ北海道のファイ・パプ月瑠(33)らが活躍している。